飲食店の「におい問題」クレームになる前にできる対策
2026年04月13日 15:48
飲食店の「におい問題」クレームになる前にできる対策
4月になって、入学式や入社式と桜の咲く時期と重なって、居酒屋をはじめとする飲食店も活気が出てきたのではないでしょうか。
大阪では、そろそろ葉桜になってきて新緑の緑が少しずつ目立ち始めてきています。また、気温の上昇と共に増えてくるクレームを少しでも少なくする工夫について取り上げてみます。
今回は、飲食店の「におい」についてです。
飲食店にとって「におい」は魅力でもあり、同時にリスクにもなり得ます。
焼き鳥やラーメンの香りが集客につながる一方で、近隣住民にとっては「生活を脅かす不快なにおい」としてクレームに発展するケースも少なくありません。
そこで今回は、においトラブルを未然に防ぐための実務的なポイントを解説します。
まず、実際のトラブル事例として多いのが「夜間の強いにおい」です。特に住宅地に近い店舗では、営業終了後もダクトから排出されるにおいが問題になることがあります。
また、油煙を多く扱う業態では、外壁や周辺に油が付着し、時間の経過とともに悪臭へと変化するケースも見受けられます。
「オープン当初は問題なかったのに、後からクレームが来た」というのも典型的なパターンです。
次に法的リスクについてです。においに関しては、いわゆる「悪臭防止」に関する規制や、自治体ごとの条例が関係してきます。
さらに、近隣住民とのトラブルが深刻化すれば、営業に支障をきたす可能性も否定できません。
行政からの指導や改善要請に発展する前に、早めの対策が重要です。
特に、「継続的な苦情」がある場合は、単なる感情問題ではなく、環境問題として扱われる点に注意が必要です。
では、どのような対策が考えられるでしょうか。
まず重要なのが換気設備の設計とメンテナンスです。
ダクトの排出口の位置は、近隣住宅の窓やベランダを避ける配置が理想です。
また、グリスフィルターや脱臭装置を適切に設置し、定期的に清掃・交換することが不可欠です。
設備は「設置して終わり」ではなく、「機能し続けているか」が問われます。
最後に、小規模店舗でもできる改善策として、日々の運用の見直しが挙げられます。
例えば、強いにおいが出る調理を時間帯でコントロールする、ゴミの保管方法を見直す、
排気ファンの稼働時間を調整するなど、工夫できる点は多くあります。
また、近隣との関係づくりも重要で、「一言の配慮」が大きなトラブル防止につながることもあります。
におい問題は、気づかないうちに信頼を損なうリスクをはらんでいます。
しかし、逆に言えば、早めに手を打つことで防げる問題でもあります。
店舗運営の一環として、「におい」も管理対象のひとつとして捉えてみてはいかがでしょうか。
当事務所では、飲食店の許認可申請だけでなく、飲食店の相談業務もしております。お気軽にご連絡ください。